日本人弁護士(日本・香港・NY州)による国際相続・海外企業法務

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日本人弁護士(日本・香港・NY州)による
香港財産相続・海外企業法務
香港(永住権保有)在住・日本人弁護士による国際企業法務・相続・資産管理

香港で、日本人・日本企業が関係する国際企業法務・国際取引契約・国際相続・海外資産管理の実績(全国対応)を多数有する弁護士の絹川恭久です。

日本、NY州及び香港3つの法曹資格を持ち、日本(15年以上)と香港(5年以上)でそれぞれ実務経験を持っております。
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⑰他国と比較して分かる日本の戸籍のすばらしさ(便利さ)

更新日:2020.6.24

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ここでは、香港の相続手続き(プロベート)を進めるうえでも必要となる日本の戸籍について説明します。

日本では当たり前の戸籍制度は、世界では珍しい

当たり前のことですが、全ての日本人は戸籍を持っています。
戸籍には日本人の生涯の重要な出来事がすべて含まれています。
出生、結婚、離婚、死亡はもちろん、出生場所がどこか、父母が誰か、きょうだいがいるか、子供の名前子供がいつ誰と結婚したか妻の旧姓など、
戸籍を見るだけでその人と家族に関するかなりのことが分かります。

日本人が外国籍を取って日本国籍を離脱しない限り、その人の一生にまつわる全ての情報が戸籍に記録されることになります。

そして日本の相続手続きはもちろん、香港含む海外の相続手続きでもこの戸籍が非常に役に立つのです。

肥前名護屋城(佐賀)
肥前名護屋城(佐賀)

英語圏に限らず、どの外国でも、相続人が相続手続きを進めるためには死亡した故人(被相続人)と相続人の家族関係を証明しなければなりません。
しかも政府による公的な証明が必要です。

日本の戸籍はこの条件を見事に満たしています。
地方自治体が証明する戸籍はそれを見るだけで、故人(被相続人)の出生、婚姻から死亡まですべての履歴と家族との関係が反映されています。
日本の地方自治体(公的機関)の証明ですので、アポスティーユをつけて翻訳をすれば、どの国でも公的書類として受け入れてもらえます

日本以外に戸籍に類似する制度があるのは台湾くらい

日本と同じような戸籍制度を持つ国は、実はあまり多くありません。日本統治時代の歴史的経緯からか、以前は韓国と台湾には戸籍制度があるといわれていました。
しかし韓国は2008年に日本に似た戸籍制度を廃止して別の制度を採用してしまったようです。

日本や台湾以外の国では家族関係をどのように証明するかというと、主に『出生証明書』『婚姻証明書』『死亡証明書』を利用しています。

日本と台湾以外では戸籍制度が無いため家族関係の証明が面倒

『出生証明書』には両親の氏名が載り、『婚姻証明書』には配偶者の氏名が載り、『死亡証明書』には死亡した年月日が載ります。
それぞれバラバラに政府から発行されます。

例えば、兄弟であることを確かめるためには、兄と弟それぞれの『出生証明書』を取得して両親が同じであることを確認します。
この方法だと、はるか昔に生き別れになってしまった兄弟がいるかどうかを確認するのが至難の業です。

日本の戸籍は、出生後まもなく出生届をして父親(又は母親)の戸籍に入るので、その後生き別れになったとしても、戸籍をたどれば一発で兄弟関係が分かる仕組みになっています。

従って日本や台湾の戸籍制度と違って、香港を含むその他多くの国ではそれぞれバラバラに証明書をとって、内容を突き合わせて家族関係を確認して証明なければなりません。

この作業が非常に面倒であるため、相続手続きを開始する際にまず『相続人が誰であるか』を証明する書類をそろえるのに非常に時間がかかってしまいます

肥前名護屋城(佐賀)
肥前名護屋城(佐賀)

外国人と結婚しても日本人の戸籍は維持できる

日本では相続人であればだれでも戸籍は取れます。
本籍地が変わっていても日本国内どこでも全く同じ戸籍制度が普及していますから、北海道だろうと沖縄だろうと、どこからでも郵便で取り寄せられます
外国人と国際結婚した日本人であっても、日本の戸籍は維持されますので、結婚相手がどの国の人でも関係ありません。

弁護士の立場からすると、家族関係を証明するのに戸籍があることは非常にありがたいです。
ほかの国の制度のことはあまり分かりませんが、「日本の戸籍さえあれば家族関係が確実に証明できる」ので、非常に楽です。
日本人は当たり前に思っているかもしれませんが、
戸籍は相続人にとって面倒な作業を減らしてくれる素晴らしい制度だといえます。

戸籍とは別に「死亡届記載事項証明書」を取得しなければならない場合も

ここで一つ付け加えますと、
被相続人の死亡の事実が反映された戸籍(除籍謄本)は、日本国内ではともかく、海外では『死亡証明書(Death Certificate)』の代わりとして使えない場合があります。

海外の死亡証明書は、前提として医師による死亡の診断がされたことを公的に認める内容でなければならない、としている場合があります。

日本の除籍謄本は『死亡の事実や日時』は書かれていますが、医師による診断は書かれていません。
医師による死亡診断は、日本では『死亡届』と同時に提出されることになっております。

このような経緯から、海外の相続手続きで『死亡証明書(Death Certificate)』を提出することが求められた場合、死亡の事実が反映された戸籍(除籍謄本)では不十分とされる場合があります。
その場合、除籍謄本の代わりに『死亡届記載事項証明書』というものを取得しなければなりません。

『死亡届記載事項証明書』は、故人の本籍地を管轄する法務局が死亡届及び死亡診断書に書かれた内容をコピーして証明してくれるものです。
「海外での相続手続きで利用する」という理由があれば法務局が発行してくれます。

以上のとおり、日本の戸籍制度が日本国内のみならず海外の相続手続きでも非常に便利で役に立ちます。
また、海外の相続手続きで『死亡証明書』が必要となる場合、『除籍謄本』ではなく『死亡届記載事項証明書』を提出することが必要になる場合があることもついでに覚えておいてください。

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大和中央公園(佐賀)
大和中央公園(佐賀)
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