コロナ下の香港渡航⑤(隔離中の仕事編)
更新日:2021.3.31
私弁護士絹川は、いまだコロナ騒動冷めやらぬ中、2021年3月に成田から香港に渡航しました。せっかくですので、渡航の体験記を何回かに分けて投稿していこうと思います。今回はホテル自主隔離中のお仕事事情などについて書きます。私個人に特有のこともありますが、なるべく一般的に役立ちそうなことを中心に書いていきます。
目次
テレワークのためのアプリ一覧
まず言うまでもないことですが、仕事は全てオンラインのテレワークとなります。コロナのおかげで在宅ワークが普及していたこともあり、自主隔離されても、私も含めほとんどの方は仕事に関して不便を感じないのではないかと思います。
当然ながら香港なので、日本との連絡は電話でなくSNSを使うことになります。
Line、Messenger、Wechat、Whatapp、Facetimeほぼすべてのコミュニケーションアプリを入れてました。Zoomも同様です。PCにも同じアプリをすべてインストールして、状況に応じてiphoneとPCを使い分けるのは、もはや在宅ワークの定番でしょう。メールももちろん使います。
Skypeを国際電話として利用する方法
一つ耳より情報としては、どうしても日本の電話番号(役所や顧客などLineなどSNSがつながっていない相手)に電話したいときに、国際電話費用を節約したい方にはSkypeがおススメです。610円のプリペイド料金を支払うと日本及び全世界の固定電話、携帯電話にかけられます。通話料も1分当たり12円弱です。日本国内の携帯キャリアの通話プランよりよほど安いです。610円チャージしたら結構話しても中々なくならない感じなので、料金を気にせず話ができます。
仕事の仕方は在宅ワークとほとんど変わらないので、詳しく書く必要はないでしょう。私もZoom会議がある日だけは、下は普段着、上はワイシャツ、みたいな感じの服装でした。ただ21日隔離特有の事情としては、寝起きから着替えずに仕事をしてしまうと気分の切り替えが完全になくなってしまいます。これが21日続くとおそらく完全にダメ人間になります。そのため、あえて切り替えをはっきりするため、仕事用の服と寝巻は着替えるようにしていました。
「非効率な原始的生活Welcome」の精神
なお、仕事以外の生活全般にも言えるのですが、21日隔離の考え方として、あまり作業を効率化しない方が良いです。例えば、ハサミを取りに行って戻ってきた後に「爪切りも取ってくるのを忘れた」みたいな状況の時に「一度にはさみと爪切りを同時にとって来ればよかった」などと考えてはいけません。面倒がらずにもう一度取りに行けばいいのです。何度も部屋の中を動くことで体や手足を使うことになります。非効率な生活をすることで体を動かすことができるので、「非効率Welcome」ととらえるべきだと思います。
同様に文明の利器が無いことを嘆く必要はありません。洗濯を例にとってみれば、手で揉み洗いしたり絞ったりするのは確かに重労働です。しかし洗濯機が無いからと言って嘆く必要はありません。洗濯機を使って空いた時間であなたは何をするのでしょうか?どうせ部屋からは出られないのです。作業を機械に任せたり効率化することで時間をたくさん作ってどうするのでしょうか?ぼーっとしたり、Youtubeを見る時間が増えるだけです。健康的にはかえってマイナスです。
ですから、作業が効率的に進まないこと、手間が時間がかかることは基本的に「Welcome」ととらえることをお勧めします。「昔の人はこれらのことを自分の手で時間をかけてやっていたんだな」ということを実体験するいい機会だと思います。
お部屋も身体も「代謝促進」が健康的
もう一つの知恵は、これも仕事に限りませんが、出たごみはなるべく早く部屋から捨てることです。隔離されていることの一つのメリットはゴミ出しを自分でする必要が無いことです。部屋の外においておくと誰かがすぐに持って行ってくれます。ゴミ出しの楽さ加減は高級マンション以上です。まめに捨てることでゴミが身の回りにない生活は非常に快適です。隔離が終わってもなるべく実践したいなと思いました。
あと考え方の問題ですが、隔離中は一つ一つの作業をいつもより少し丁寧にしたらいいと思います。普段であれば外に出る用事、昼休みの食事時間など周りの刺激やルールで時間に追われがちです。その結果目の前の作業を効率的になるべく早く終わらせようとしがちです。隔離ホテルの中では基本的にどこにも行く必要はないですし、誰も自分を待っていません。Zoom会議の予定だけを気にすればいいのです。電車の発車時刻や会社の始業時間、休み時間を気にする必要はないのです。時間に追われた生活態度を改めるいい機会です。精神的にゆとりが生まれることは間違いありません。
会話が大事・・・会話相手への感謝を実感
最後に、会話を楽しみましょう。家族や友人とZoomやLineで会話をするのもいいのですが、仕事の相手とも会話をなるべく楽しもうとするといいです。クラウドワークやメールで伝えられる内容も(相手に迷惑にならないなら)あえてLine電話などで口頭で伝えてみるのもいいかもしれません。
監獄にいると部屋の端に生えた雑草に愛情が芽生える、ということがあるみたいです。監獄とまでは言いませんが、隔離生活は人や自然と触れることが全て禁止されます。隔離生活をしていると、どんな人であれ、仕事であれプライベートであれ、自分と会話してくれる生きた人間がいる、ということに感謝を感じられるようになります。そんな相手に対し、いつもより少し多めに興味を持って、仕事と違う話を振ってみたらいいでしょう。おそらく仕事だけでは見えてこなかった相手の側面が見えてきて、その人に対する共感とか親近感が高まると思います。
以上は、21日自主隔離が無ければなかなか気づかないことです。根本的な考え方として、21日自主隔離をネガティブではなく、ポジティブにとらえることをお勧めします。この経験によって今までは試せなかった仕事の仕方、気づかなかった感情に気づくことができたのでラッキーだ、くらいの感覚で臨んだ方が良いです。主観的なことばかりですいませんが、以上、自主隔離で私が気づいた点でした。
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