日本人弁護士(日本・香港・NY州)による国際相続・海外企業法務

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香港(永住権保有)在住・日本人弁護士による国際企業法務・相続・資産管理

香港で、日本人・日本企業が関係する国際企業法務・国際取引契約・国際相続・海外資産管理の実績(全国対応)を多数有する弁護士の絹川恭久です。

日本、NY州及び香港3つの法曹資格を持ち、日本(15年以上)と香港(5年以上)でそれぞれ実務経験を持っております。
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私の香港PCRテスト合格(Positive)体験記②

更新日:2022.6.15

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私、弁護士絹川は、2022年6月12日に香港に入境しました。

前回は2021年3月に香港入境し、2021年4月に日本に帰国しましたから、およそ14か月ぶりに香港に入境したことになります。

最新の入境時の手続きを本投稿で公開することにより、これから香港に入境しようとする方、香港で不幸にもPCR陽性の判定を受けてしまった方、に役立てていただければと思っています。

さて、今回の入境で私は入境時の香港空港でのPCRテストで見事「陽性(Positive)」と判定されてしまいました。

そこで、今回は陽性と判明された後の状況について、詳細を報告していきたいと思います。

空港内のPCR検査センター(ターミナル200番台)

陽性と判断されたのは空港での検査だが、判明したのは翌日だった

私のPCR陽性が判明した経緯は以下の通りです。

2022年6月12日22時15分着のANA便で香港国際空港に到着しました。

香港国際空港着陸後、通常通りにImmigrationを通過する前に空港ターミナル内でPCR検査を受けました。

防護服を着た専門スタッフが私の鼻の奥に綿棒のようなものを突っ込んで検体を採取し、検体を含んだ薬液を即席抗原検査(RAT)キットに垂らして反応を見る形の検査でした。

その検査をした時点では陽性反応が出なかったので、そのまま止められることなくImmigrationを通過(香港に入境)することができました。

なお、鼻孔から採取した検体は上記即席抗原検査キットとは別に、検査機関にも回されたようでしたが、その別検査の結果を待たずに入境することができました。

到着した日の晩は自主隔離ホテルについて、疲れをとるためにしっかり寝ました。

翌日、非通知の番号から私の香港携帯宛に衛生署(Department of Health)と名乗る者から電話がありました。
「あなたはPositiveだから、別の隔離施設(Isolation Facility)に移るまでそのホテルで待機していなさい」と言われました。

「数時間から1日くらいかかる」と言われたので、その日にお迎えはないのかもしれないなと思いつつ、自分用の荷物をまとめました。

隔離施設に移動(防護服以外は普通の格好のタクシー運転手)

同行家族は別扱い

ちなみに私は家族と同行しており、自主隔離ホテルは家族と一緒の部屋を取っていました。

「家族はどうするのか?」と聞いたところ「家族は濃厚接触者(Closely contacted)として扱われるが、自主隔離ホテルから移る必要はない」と言われました。

そもそも、空港で渡された即席抗原検査キットでは、私も家族も「陰性」の反応しか出ていませんでした。ホテルで行った抗原検査でも陰性しか出ていません。

そのことからするとおそらく私はほぼ無症状でありほとんどウィルスが私の対内から発現していなかったのかもしれません。
空港で採取した検体を別の検査機関に回したときに、そちらでの検査の方が精密で、ごくごく微量のウィルス検知に反応してしまったのではなかろうかと思います。

私は抗原検査キットの適切性や正確性は特に気にしません。
まあ「巷でよくあるコロナのPCR陽性など、こういうものだろうな」という感じでした。

「症状もなく、実害のないPCR陽性者数をカウントして、世の中の何のためになるのだろう?」という疑問は常々ありましたが、そういったことにいちいち憤っていては「コロナ後のこの世界」は生きていけません。

また、PCR陽性が判明したと連絡を受けた後も、家族とは普通通りにホテルの同じ部屋に閉じ込められていました。

私と濃厚接触者扱いの家族については特に何も指示も配慮もありませんでした。

しかし、私は努めて大人の対応をすることとし、特に異議を唱えることはせず、粛然として香港衛生署の指示に従うことにしました。

そして自主隔離ホテルにて首を洗って待っていたところ、 衛生署から「Positive」を知らせる電話があった翌日、すなわち香港に入境した翌々日(6月14日)に、ようやく『お迎え』のタクシーが到着しました。

私はこのタクシーに乗せられて、自主隔離ホテルから陽性者の隔離施設に送られることになったのです。

自主隔離ホテルから隔離施設への道中

移動中のタクシーはどれほど物々しいだろうか、という予想に反し、何のことはないフツーの香港タクシーと運転手による移動でした。パワーウィンドウも普通に開けられ、望めば町中の人と握手することすらできそうです。

もちろん、街を歩いている人は私がPCR陽性判定されていることなど知る由もありません。

私も誰かに今の状況を説明したい気持ちをぐっとこらえて、蕭々とタクシーに揺られて移動したわけです。

現在の香港でのコロナ陽性と判定された者の隔離施設は以下の4つです。

後で知ったのですが、PCR陽性者の隔離指定施設には現在次の4つがあります。

① Penny’s Bay Community Isolation Centre
② Ozo Wesley
③ Novotel Citygate Hong Kong Hotel(香港空港から見える東涌のホテル)
④ Ibis HK North Point Hotel(香港島の北角(North Point)の街中ホテル)

私は自主隔離ホテルがFortless Hillだったためか、その近くの④Ibis HK North Point Hotelに送り届けられました。

後でいくつか評判を聞きましたが、③ Novotel Citygate Hong Kong Hotel は外国のホテルの名前を冠しているから一見快適そうに聞こえますが、食べ物がとてもまずかったそうです。

他の施設は聞いたこともない名前なので、あまりお世話になりたくない場所です。

「Penny’s Bay Community Isolation Centre」といういかにも香ばしい名前の施設ですが、こちらがその施設の写真のようです。写真を見る限り、ホントにここじゃなくてよかったな、と思います。 ちなみにPenny’s Bay Community Isolation Centreについてはこちらに投稿しております。よかったらご笑覧ください。

④ Ibis HK North Point Hotel については、特に施設や食べ物に不満もなく、強いて言えばWifiが少し不安定なことを除けば、特に不満はありませんでした。

PCR陽性者用の隔離施設で渡されたキット類

隔離施設に移された後は

自主隔離ホテルから、PCR陽性者向けの隔離施設に移された後は、次のような感じです。

入館前にタクシーを降りたところで受付があります。

陽性と判明した日時と香港ID番号や電話番号などを伝えた後、部屋のキーカードと隔離中の検査キットのセットを渡されます。

体温計、血中酸素濃度がわかる計測器、即席(RAT)抗原検査キット×5個、「隔離中の手引き」が記載された書類、痛み止めの飲み薬、マスク(市販のものよりかっちりしたやつ)

などです。体温計と血中酸素計測器とマスクはタダで手に入ったので儲けもの、です。

自主隔離ホテルでも 別途即席(RAT)抗原検査キット を7つほど貰っていましたから、 PCR陽性者向けの隔離施設でもらったキット5個と合わせると、滞在中に使わずに残ってしまう計算となります。

余ったらとっておき、帰国後日本で抗原検査が必要になった時に使えるようストックしておくことができるので、これも儲けもの、といったところです。

私が滞在したPCR陽性者向けの隔離施設のIbis HK North Point Hotelは、結構快適でした。

自主隔離ホテルは家族との相部屋でコネクティングルーム2つを家族3人で使っていたのですが、
私が Ibis HK North Point Hotel に移ったので、家族は私が去った後自主隔離ホテルを2名で2部屋で利用でき、
私は私で Ibis HK North Point Hotel を1人で1部屋利用でき、結果的にはそれぞれが一部屋ずつ割り当てられたことになりました。

私が隔離施設(Ibis HK North Point Hotel)に移されたおかげで皆が少し快適になったということです。

Ibis HK North Point Hotel の食事も自主隔離ホテルと大差なく、おいしくはないが食べられないほどではないよくある「香港めし」といった感じでした。

ザ・香港めし

PCR陽性者用の隔離施設から無事に出られるためには…

隔離施設(Ibis HK North Point Hotel) に移った後、自分が外に出られるためにはどうしたらいいのか、が気になりましたので、さっそく入館時に受け取った「隔離中の手引き」を熟読しました。

それによると「ワクチンを2回以上受けている人は、PCR陽性の検体を採取した日から6日目と7日目に2日連続して(自主検査した)抗原検査キットで陰性が出れば、そのまま外に出られる」ということが書いてありました。

仮に6日目か7日目のいずれか抗原検査で「陽性」が出ても、その後2日連続で「陰性」がでればそのタイミングで外に出られるとのことです。

要するに抗原検査で2日連続で陰性さえ出れば、早ければ当初の自主隔離ホテルの隔離期間と同じタイミングで外に出られることになります。

ここだけの話ですが(私が実践したわけではないのですが)、抗原検査キットは誰も見ていないところで自分自身で検体採取して確認します。
鼻孔ではなく水道で綿棒をじゃぶじゃぶ濡らして検査したとしても、誰も見ているわけではありません。

要するに、自主検査で2日連続PCR「陰性」を出しさえすれば「後は野となれ山となれ」ということです。

「空港であれだけ丁寧に時間をかけて書類をチェックした割には、こちらのPCR陽性者隔離施設の運用はずいぶんとずさんなものだな。という印象でした。

Ibis HK North Point Hotel

以上、PCR陽性者の隔離施設での体験をまとめると

以上に述べてきた通り、PCR陽性者の隔離施設ですが、送られた場所によりますが、私が送られた Ibis HK North Point Hotel は非常に快適でした。

他はよくわかりませんが、 Novotel Citygate Hong Kong Hotel はとにかく食べ物がおいしくないそうです。

身柄移送されてしまったら何ともできないのですが、入境の際に予約しなければならない自主隔離ホテルをノースポイントの近くにしておくと、仮にPCR陽性になっても移送先は Ibis HK North Point Hotel になるので、ダメージが少ないと思います。

隔離施設での滞在は、基本的に自主隔離ホテルと大差ありません。
私としての感想は「結局7日で出られるなら自主隔離ホテルでも隔離施設でもあまり変わらないな」という感じです。

もしも空港での検査ではなく、香港滞在中に何らかの検査で陽性で引っかかってしまったらここで7日間滞在することになります。日本への帰国前にPCR陽性判明するのだけはご免こうむりたいところです。

施設での隔離中に用意すべきものなどは、前回(21年3月)の香港入境時の隔離についての投稿(コロナ下の香港渡航④)が大体当てはまりますので、そちらをご参照ください。

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