私の香港PCRテスト合格(Positive)体験記③
更新日:2022.6.19
私、弁護士絹川は、2022年6月12日に香港に入境しました。
前回は2021年3月に香港入境し、2021年4月に日本に帰国しましたから、およそ14か月ぶりに香港に入境したことになります。
さて、今回の入境で私は香港到着時の香港空港でのPCRテストで見事「陽性(Positive)」と判定されてしまいました。
そこで、自主隔離ホテルから、PCR陽性者用の隔離施設に移送されてしまいました(前回投稿参照)。
今回は無事に7日間の隔離で外に出られることができましたので、外出できるまでのいきさつについて書いておきたいと思います。
目次
6日目以降、2日連続でPCR抗原検査で陰性が出れば外出OK
私の場合、空港でのPCR検査で陽性が出たようです。
この場合、日本から香港に渡航する前に予約していた「自主隔離ホテル」から、香港政府が用意する別の「隔離施設(Isolation Facility)」に移されました。
「隔離施設」といっても、私の場合比較的North Pointの町中に近いIbis North Point Hotelでしたから、自主隔離ホテルとあまり待遇は変わりませんでした。
前回も書きましたが、施設に入室した時に渡された手引きによると、
「ワクチンを2回以上摂取した人は、6日目と7日目の即席(RAT)抗原検査キットで2日連続で陰性が出れば、7日目で隔離が終了して外に出られる」と書かれていました。
なお、6日目や7日目でPCR陽性が出ても、その後2日連続で陰性が出ればその時点で隔離が終わるとのことです。
「ワクチンを2回以上摂取していない人は、高齢者などのハイリスクの人と同居していないのであれば、7日目の即席(RAT)抗原検査キットで陰性がでれば、自宅での隔離に切り替えられ、14日目の検査で陰性であれば自宅隔離が終了する」
「ワクチンを2回以上摂取していない人で、高齢者などのハイリスクの人と同居している人は、 14日目の検査で陰性であれば隔離が終了して外に出られる」
とされていました。ワクチン2回以上摂取していないと14日、ということで結構きついです。
日数計算の方法
ちなみに日数の計算方法は、「陽性と判明した検体を採取した日の翌日」が1日目とされます。
ちなみに私の場合6月12日のフライトで到着した後の空港検査でのPCR陽性判明(陽性と連絡を受けたのは翌日の6月13日)でしたから、日数計算上、6月13日が1日目、6月19日が7日目になります。
もともと自主隔離ホテルでは7泊8日で6月12日から19日までの隔離を予定していましたから、ホテルでの自主隔離の場合と結局同じ日(6月19日)に隔離施設での隔離が終了して外出できることになりました。
外出するにあたっては、Whatsappで6日目と7日目の抗原検査キットの陰性結果の写真を衛生署(Department of Health)宛に送り、7日目に「本日で外出を希望します」という連絡をするだけでOKでした。
手続にWhatsappが必要なので、できれば香港での携帯電話番号があることが望ましいです。
即席抗原検査は、スタッフが立ち会わない「自主的な」検査
要するにワクチンを2回以上受けた人は、6日目と7日目の即席抗原検査で陰性を2日連続で叩き出せば、7日で確実に外出できることになります。
私の場合、体調も万全で全く症状はありませんでしたから、そもそも空港での検査が陽性であったこと自体が「偽陽性」ではないかと疑っていました。
自信満々で6日目と7日目に陰性をたたき出し、それをもって7日間(6月19日)で隔離が終了して外出できるようになりました。
なお抗原検査ですが、専門スタッフが誰も立ち会わない完全に「自主的な」検査でした。
その為、もしもやろうと思ったら水道水で綿棒を濡らして検査キットに浸して陰性を取ることなど、簡単にできてしまうだろうな、と思いました。
なお、私が上記のようなチートを推奨しているわけでは決してありませんので、そこは受け手の判断でよろしくお願いします。
空港検査で陽性が出なかった私の同行家族の場合、私とは別に7日間自主隔離ホテルでの滞在でしたが、滞在4日目以降毎日専門スタッフが検体を採取してPCR検査されましたので、陽性だった私よりも検査方法自体は厳しかったことになります。
このルールは何か不合理な気がするのは私だけでしょうか。
一番きつかったのは食事と寝具
私は結果的に7日間の隔離で出られたため、当初予定していた自主隔離ホテルでの滞在と同じ期間で外出出来ました。
また、運よく隔離施設がNorth Pointのホテルでまあまあ施設自体が良かったため、自主隔離ホテルと比較してホスピタリティに大きな落差を感じることなく過ごせました。
実際は香港到着後の2日間は、隔離施設まで移送するタクシーでの「お迎え」が来るまでは自主隔離ホテルで過ごしていたので、隔離施設での滞在期間は実質5日間でしたから、なおさら救われました。
しかし強いて言えば、食事と寝具の点が隔離施設での滞在の難点でした。
食事については基本的にはデリバリーフードが許されていませんでした。自主隔離ホテルではUberEatsのようなフードデリバリーができたのですが、隔離施設ではそれができません。
一日3食出される「配給食」と、自分が持ち込んだインスタント食品で何とかしのぎました。
配給食は、いわゆる「香港めし」で、日本人的にとってはあまりおいしくない白飯と、一汁と一菜のおかずだけです。おかずもブロッコリーとかソラマメを茹でただけのようなもので、全く味気がありません。
私としては、配給食では塩気が足りなすぎたので持ち込んだインスタント食品で塩分補給して何とか持ちこたえましたが、これがあと1週間も続いたとすると、肉体的・精神的には相当きつかっただろうなと想像しました。
昨年は3週間(21泊22日)の自主隔離ホテル滞在でしたから相当の覚悟をして香港に渡航しましたが、今年は1週間(7泊8日)の覚悟と食材の準備できていました。
このため、もしも2日連続PCR陰性を出せずに更に隔離が伸びていたら、相当精神的にダメージを負ったと思います。
事前の覚悟のあるなしで、精神的なモチベーションの維持がだいぶ変わるものです。
寝具にわざわざビニールがまかれているのがいけない
寝具については、隔離施設(Ibis North Point Hotel)での隔離滞在当初はあまり気にならなかったのですが、日数が立ってくるとだんだん気になり始めました。
というのは、枕やベッドのマットレスにどうやらビニールがまかれているのです。
ビニールを巻いた上から枕カバーやシーツを敷いているので、一見すると普通の寝具と変わらない寝心地です。
ところが、ベッドのマットレスにビニールがまかれていると、体から発散した蒸気がマットに吸収されずにシーツと身体の間に湿気がたまります。
寝ている間にその熱気というか湿気が気になり、何度も寝返りを打ったりして熟睡できにくかったです。
最初からそこに気づいていれば、ビニールを外すなどの対策をとれたのですが、気づいたのが隔離終盤でしたから、寝苦しいまま最後の数日を過ごす羽目になりました。
もともと枕やマットレスにビニールをまいて使うことなどは想定されていません。
ホテル側としてはビニールをまくことが「感染予防だ」という理由でやっているのかもしれませんが、そんなことがどの程度の「感染予防」効果を発するのかは極めて疑問です。
やはり、寝具は「想定されない使用方法」で使ってはいけないよな、と思いました。
コロナ拡大してからというもの、世の中で「感染拡大防止」という大義名分で、その合理性がいまいち分からない奇天烈な感染対策が増えている気がします。
たとえば、小学校でプール授業を休止したり、運動会やイベントを中止したりすることです。
「感染拡大防止」と言えば世の中の人もクレームをつけにくいだろうといういやらしい理由で、こういった大義名分を掲げて色々な問題にふたをしているように思います。
私は「コロナとは『呼吸器系に深刻なダメージを与える病気』ではなく『人の合理的思考を停止させる病気』である」と読み替えたらどうか、と考えたりします。
以上、PCR陽性者用の隔離施設での滞在をまとめると
以上、空港でのPCR検査陽性により隔離施設に移送された状況について、感想を含めて記載しました。
滞在自体は面白いものではないですし、特に食事や睡眠の点で快適とはいいがたい状況です。
もしも皆様が運悪く「PCR陽性」と判定されてしまった場合は、このような施設に隔離させられることを予め知っておいていただければと思います。
ちなみにPenny’s Bay Community Isolation Centreについてはこちらに投稿しております。よかったらご笑覧ください。
あらかじめ知っておくことで、対策もできやすいと思います。
今回の投稿が皆様のお役に立っていればと思います。
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